保険というのは、生命保険や介護保険、火災保険など、さまざまな種類のものがあります。どの保険も自分や家族、家や車などの資産を守るために重要なものといえるでしょう。今回は、その中でも任意保険が、カーリースでも必要な理由などについて、詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
カーリースと保険の基本
まず、カーリースや保険について解説します。そもそもカーリースというのは、お客さんが選んだ車で契約期間を設定した後、月々のリース料金を支払うことで利用できるシステムのことを指し、初期費用を抑えられたりと車を手軽に乗れるメリットがあるのが特徴です。
そんなカーリースは、車の所有者に加入が義務付けられている自動車損害賠償責任保険がリース料金に含まれているため、自動的に加入することになっています。車の保険には、上記の自賠責保険と任意保険の2種類が存在しています。下記で、こちらの2種類について、解説します。
自賠責保険
自賠責保険は、自動車損害賠償責任保険の略称で国の法律により車のすべての保有者に加入が義務付けられている保険です。
こちらの保険は、運転者が交通事故を起こした際などに、その運転者の資産の有無によって、賠償額が変化しないように経済的な負担を担ってくれる役割を果たす保険になります。
こちらの保険が適用されるのは、交通事故で相手を死亡させてしまったり怪我させたたりしたときのみとなっており、その補償額は、120万円〜4000万円までなど被害者の状態により異なります。
任意保険
任意保険は、運転者が任意で加入する保険となっています。こちらの保険は、自賠責保険ではカバーできない車の修理費用や対物賠償にも対応してくれる保険です。
また任意保険は、人によって補償内容や補償金額がそれぞれ異なり、契約期間が一年ごとに更新されるのも特徴となっています。
自賠責保険と任意保険の相場は?
自賠責保険の相場
まずは、自賠責保険の相場を見ていきましょう。前述したとおり、自賠責保険は法律によって、すべての車保有者に加入が義務付けられているものです。みずからにかかわることとして、しっかりと把握しておく必要があります。
保険期間 | 37か月 | 36か月 | 25か月 | 24か月 | 13か月 | 12か月 |
---|---|---|---|---|---|---|
料金 | 24,190円 | 23,690円 | 18,160円 | 17,650円 | 12,010円 | 11,500円 |
(損害保険料率算出機構「自賠責保険基準料率表」2023年1月届出参照)
上記のとおり、自賠責保険の相場は12,000円から24,000円程度であることがわかります。また、保険期間が1年延びるごとに料金が約6,000円ずつ高くなっていきます。
任意保険の相場
次に、任意保険の相場を見ていきましょう。前述したとおり、任意保険は運転者が任意で加入するものです。ご自身の年齢や車両保険の有無などと照らし合わせながら、表をご覧ください。
車両保険なし | 車両保険あり | ||
---|---|---|---|
25歳の平均保険料 | 68,739円 | 112,793円 | |
30歳の平均保険料 | 45,936円 | 79,241円 | |
35歳の平均保険料 | 45,542円 | 78,464円 | |
40歳の平均保険料 | 41,959円 | 79,829円 |
(SBI損保「自動車保険」保険始期が2023年1〜12月の純新規契約者集計データ2024年8月時点参照)
上記のとおり、任意保険の相場は車両保険の有無によって倍近くの変動があります。また、加入する補償内容や年齢によっても料金が大きく異なります。車に乗り始めた若い世代は保険料が高く、年齢を重ねていくにつれて低くなっていく傾向にあることがわかるでしょう。
保険料節約のコツ!任意保険の相場を安くする方法
任意保険の相場がわかったところで、続いては、保険料を節約するコツについて解説していきます。任意保険にはさまざまな種類や形態があるので、工夫によっては相場を安くすることもできるのです。
ネット型自動車保険
現在、代理店型の自動車保険で契約している方は、ネット型の自動車保険に変更することをおすすめします。ネット型の自動車保険は、ダイレクト型や通販型とも呼ばれています。
代理店型とネット型の違いはどこにあるのかというと、まず代理店型の自動車保険とは、ディーラーや保険代理店などを通して加入するタイプの自動車保険です。一方でネット型保険は、インターネットや電話を通して保険会社に直接申し込みをして加入するタイプの自動車保険です。
それでは、ネット型の自動車保険だとどうして保険料が安くなるのかというと、それは間に代理店を挟まないため、代理店手数料などのコストをカットできるからです。年間で数万円も保険料を節約できるケースもあります。
エコノミー型
車両保険の種類を「エコノミー型」に変更することでも、保険料を節約することができます。車両保険には「一般型」と「エコノミー型」の2種類が用意されていることがほとんどです。
車を購入したばかりの頃は一般型を勧められるということもあり、多くの方は一般型に加入しているでしょう。しかし、エコノミー型に変更したほうが保険料が節約できます。
エコノミー型は、一般型よりも補償範囲が狭い代わりに保険料が安くなるのが特徴です。具体的には、ガードレールにこすってしまったという単独事故には補償が適用されません。しかし、運転に慣れてきた方にはとくに心配はないでしょう。
免責金額を大きくする
免責金額を大きく設定し直すことで、保険料の節約につながります。免責金額とは、車を修理するときの自己負担額です。
たとえば、免責金額が5万円、修理代が50万円となった場合、車両保険を使うと5万円は自己負担し、残りの45万円が保険金として支払われます。また、損害額が免責金額以下の場合には保険金は支払われません。
免責金額を大きくすれば、事故の際に保険会社が支払う保険金が小さくなるので、その分、保険料も安くなるという仕組みです。
カーリース時の任意保険の重要性とそのメリット
次にカーリースには、任意保険が必要なのかについて説明します。結論からいうと、カーリースにも任意保険は必要です。なぜなら、リース車の修理費用は借主負担になるからです。
カーリースの車はリース会社から車を借りているという状態のため、契約期間が終了して返却する際には、原状回復している状態での返却が必須となります。
そして、返却までの事故などによる修理や故障は、ユーザー自身が借主負担となるので、カーリースにも任意保険が必要となるのです。下記では、それ以外の任意保険に加入する重要性やメリットについて、解説します。
事故による全損に備えられる
カーリースを利用する際の注意点として、契約期間中にリース車が全損してしまうと契約は強制解除になってしまうという点があります。その際は、借主が違約金や解約手数料を支払わなければならなくなってしまいます。
そんな時に任意保険に加入しておけば、ある程度カバーできるというメリットが発生するのでおすすめです。
事故は完全に防げないので任意保険がおすすめ
車は自分がどんなに気をつけて運転したり、運転技術に自信があったりしても事故を完全に防ぐのは非常に困難です。
なぜなら、どんなに優れたドライバーでも歩行者による急な飛び出しやほかのドライバーの不注意による運転に対しては、防ぎようがないからです。そんな時も任意保険に加入しておけば、補償が適用されるので安心といえるでしょう。
カーリース向け任意保険の選び方
最後は、カーリース向けの任意保険の選び方になります。下記で、いくつか選び方のポイントを解説していくので、参考にしてみましょう。
車両保険の加入がおすすめ
任意保険の中の1つでもある車両保険を選ぶのもおすすめとなります。上記でも説明したとおり、カーリースは返却する際に原状回復していることが義務付けられています。
そのため、車両保険に加入しておけば、事故や盗難などに対しても保険が適用されるのでおすすめです。ちなみに、車両保険は年齢や対象の車など、選ぶ内容によって保険料が変わってくるので、自分の用途や目的に合った条件をうまくシミュレーションしましょう。
割引が発生したり特約がある自動車保険
保険会社によっては、インターネット申込みや証券不発行で保険料が割引になったりする保険があるので、そちらの任意保険を選ぶのがおすすめとなります。
また、中には、自分が加害者になってしまった際に、弁護士費用や法律相談費用を補償してくれる弁護士特約などのオプションが付いてくるものもあるので、そのような任意保険もカーリース向けといえるでしょう。
まとめ
今回は、カーリースの任意保険の重要性や加入すべき理由などを中心に解説しました。カーリースは、初期費用を抑えたい方や維持管理が面倒な方におすすめです。
また、任意保険は、自賠責保険で足りないところをカバーしてくれる内容を選べば、快適なカーライフを楽しめるようになるはずです。ネットでは、自分に合ったプランをお試しで手軽に審査してくれるサービスもあるので、気になる方はそちらを活用しながら、任意保険の加入を検討しましょう。
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